柿澤勇人「舞台で“新しい柿澤”をお見せします」ミュージカル『メリー・ポピンズ』主演キャストインタビュー【後編】

2004年に英国で初ミュージカル化し、18年3月より満を持して日本キャスト初演を迎える名作ミュージカル『メリー・ポピンズ』。主演のメリー役に濱田めぐみと平原綾香を、メリーの親友バート役に大貫勇輔と柿澤勇人をそれぞれダブルキャストで迎え、豪華キャストによる名作ミュージカルが上演されることに、ファンからの期待は高まっている。主演キャストインタビュー後編では、前編の平原綾香に引き続き、バート役の柿澤勇人に登場してもらった。これまでのエキセントリックな役柄とは打って変わり、ピュアな青年を演じる彼の姿を、ぜひ公演で刮目してほしい。
 
前編:平原綾香のインタビューはこちら
 

演劇は、人の人生を変えてしまうような“奇跡”が起こる
 
――柿澤さんは、劇団四季でのデビューから今年で10周年を迎えました。改めて、ミュージカルの魅力をどのように考えていますか。
 
柿澤勇人(以下柿澤) 世の中にはさまざまなミュージカルがありますが、やはり音楽の持つ力は大きいと感じています。そして、もともと持っている音楽の力に演劇とダンスをプラスして、それを演者とお客さんが生の空間で共有することで、人の人生を変えてしまうような“奇跡”が起こる瞬間があるのです。
私は15歳のときに『ライオンキング』を観て、ミュージカル俳優を志しました。それまでミュージカルに詳しくなかったし、興味もなかったのですが、そのときは「こんな世界があるんだ」と思って、次の日から人生が変わったかのようにミュージカルに夢中になりました。ミュージカルとは、そのくらいインパクトがあって、大きな可能性を秘めているものだと確信しています。
 
楽曲が一番の魅力 皆の気持ちが温かくなる作品
 
――『メリー・ポピンズ』は1964年に映画が製作されてから、2004年に初ミュージカル化されるなど、長年愛され続けている名作です。今回の舞台の魅力を、ぜひ柿澤さんから伺いたいです。
 
柿澤 一番は楽曲の良さでしょう。「『メリー・ポピンズ』は観たことないけど、曲は聴いたことある」という人も多いのではないでしょうか。観劇後は、皆の気持ちが温かくなって、「Chim Chim Cher-ee(チム・チム・チェリー)」や「Supercalifragilisticexpialidocious(スーパーカリフラジリスティックエクスピアリドーシャス)」を口ずさみながら渋谷から帰っていく・・・・・・そういう魅力がある作品だと思います。
それは、曲の持っている強さもそうですし、ストーリーも難しくないです。ただ、ストーリーが分かりやすい分、演じる側はすごく難しいのですが。
 
――具体的には、どのような点が難しいと感じていますか。
 
柿澤 本作品のバートは、「子供心を持ったピュアな青年」という役柄なのですが、「ピュアな青年を演じること」と、「本当にピュアな心を持つこと」とでは、演技の完成度が全く違います。以前、ほかの舞台の稽古中に、演出家の吉田鋼太郎さんから「ちょっと酔っ払ってみて」と言われてやってみたのですが、「違う。それは酔っ払っている演技だよ」と言われたことがあり・・・・・・。このニュアンスを表現するのはとても難しいですね(笑)。
バートはすごく気楽に生きているけど、ロンドンの街並みを眺めながら気楽に生きている風に演技するのと、本当にロンドンの街並みが大好きで「この景色が見られるから、煙突掃除の仕事が大好きなんだ」という気持ちで役に臨むのとでは違ってきますから。これは今回に限らずですが、シンプルなところはすごく難しいといつも感じながら取り組んでいます。
 

「『君にはバートの要素がある』と言われました」

 
――近年は、『フランケンシュタイン』や『デスノート THE MUSICAL』など、少々エキセントリックな役が多かった印象ですが、今回『メリー・ポピンズ』というハートフルな作品の主演に選ばれた理由について、柿澤さん自身はどのように考えていますか。
 
柿澤 それが自分でも良く分からなくて・・・・・・もしかしたら、私の根本的なピュアな部分がオーディションのときに垣間見えたのかも(笑)。私の知り合いがいつも言っているのですが、「(柿澤くんは)若いころは本当にピュアだったよね。嫌なことあったらすぐ傷ついてワンワン泣いて、でも愚痴も吐かずに『ボク頑張る』って言って努力して・・・・・・そういう子だったんだよ」って。
それから、蜷川幸雄さんや栗山民也さんといった巨匠と出会ってから自分の世界も変わっていきましたが、人間は根本までは変わらず、誰もがピュアな心は絶対に持っています。私も、素晴らしい作品を観れば感涙に咽びますし、すごいものはすごいと、美しいものは美しいと思うわけですから。
 
――自分の内にあるピュアな気持ちが、今回の配役につながったのかもしれない、と。
 
柿澤 ただ、今回の最終オーディションのとき、私はアキレス腱を切ってしまっていて、そこまで動けなかったのです。「これはダンスありきの作品だし、多分落選かな」と思っていたら、本当に意外だったのですが、「バートの要素がある」と言われて合格しました。自分ではまだ分からないけど、その「バートの要素」を稽古で見つけていけたら良いなと思います。
 
――最後に、本作品の見所について。
 
柿澤 歌の力もさることながら、家族の温かくも美しい話ですので、子供から大人まで楽しめる作品だと思います。これまでミュージカルを観たことがない人でも、「ミュージカルを観たー!」と感じていただけるようなギミックも盛りだくさんです。歌も芝居もダンスも、全部全力投球! 私自身、そういうワクワクするような作品にあまり出演したことがなかったので、そういう意味でも“新しい柿澤”をお見せできると思っています。
そして、ダブルキャストの大貫くんのバートとは絶対に違うものになりますし、もちろんめぐさん(濱田)と平原さんも確実に違うメリー役になると思いますので、ぜひ、何通りもの『メリー・ポピンズ』を見比べて楽しんでほしいですね。
 
(取材・文・写真/T-FAN SITE岩瀬駿斗)
 
<『メリー・ポピンズ』Tチケット販売概要>
【公演名】
ミュージカル「メリー・ポピンズ」
【会場】
東急シアターオーブ(東京都渋谷区)
【日程】

【チケット料金】
S席 13,500円(税込)
★Tポイント5ポイント+ボーナスポイント500pt/枚が貯まる!

購入・詳細は下記をご確認ください
http://fan.tsite.jp/ticket/180325MAR
 

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